外資系企業というと実力主義のカルチャーが浸透している、
というイメージを持たれやすいが実でそうでない部分も大きい。
たとえば、英語ができて外人上司におべっかできる人も出世しやすかったりする。

では、ちゃんと数字を残しつつ、上司におべっかすればいいかというと
それほど簡単ではない。

なぜなら、おべっかするほどの必要英語力というのは並大抵でなく、
日本にいながら努力して得られるものでは到底覚束ないくらいだからだ。

僕は18まで田舎の高校でまなび、なるべく偏差値の高い大学を志し、
一浪後、希望する東京の大学の理系学部に入って、
大学院までいったあとに就職するという、わりと一般的進路をたどってきた。

初めて受けたTOEICはたしか500点弱だったと記憶してるが、
いろいろあって外資系の会社で働いて勉強しているうち、900を超えるようになった。
ちなみに海外での生活はしたことがない。

当初は、900点といば、もう英語ぺらぺらだろうと思っていたのだが、
全然だめなのだ。
さすがに会話が成り立たないことはないけど、おべっかなんてほど遠い。
そもそも、おべっかできる人というのは帰国子女など海外経験のある人がほとんどだ。
 
えらい外人にうまくおべっかはできないまでも、
ある程度よろしくやりつつ、英語がしゃべれなくもないところを認知してもらいながら、
結局のところ数字を出してそれを見せる、っていう戦略しか実は残されてないのだ。

たぶん、英語が得意な人はうらやましい、という気持ちは
外資系サラリーマン人生を続ける限り持ち続けることになるだろう。